移民大国として有名なカナダ。こんなにも多種多様な人種が混ざり合って成り立っている国は、一言で表現すると、まさに”It’s a small world”。ひとつの国にいながら世界中の人々と出会えるのは、カナダの最大の魅力とも言えます。そんなカナダは2017年に150歳になったばかり。まだまだ国としては若いカナダですが、これまでの歴史や移民の割合などを簡単にまとめてみました。
サクッと!カナダの歴史
カナダは歴史が浅いので、日本史を学ぶより簡単!カナダに住んでいる、もしくはこれから行く予定という方にとっては、カナダの歴史を知っていて損はないと思います。と言っても実は、恥ずかしながら私はカナダにいながらも、カナダの歴史についてはほとんど知識がありませんでした。。。でも現在に繋がっている歴史を知るって面白い!
ということで、カナダの歴史のポイントを簡単にまとめてみました。
- 1600年代:フランス、イギリス、オランダが毛皮交渉で抗争
- 1700年代:イギリス領カナダが成立
- 1800年代:イギリスの支配下での「カナダ連邦」が誕生(1867年)
その後、イギリス、スコットランド、アイルランドから多くの移民がカナダに来る - 1900年代:イギリスと対等な主権国家として認められる
- 1945年〜:アジア、中南米諸国からの移民が増加
- 1980年代:カナダ憲法が成立、カナダ独立
1867年にイギリス支配下のカナダ連邦が誕生してから150年経ったので、「カナダ150周年!」と言われているわけですね。
でも、カナダが完全に独立したのは、1980年代だったということが、ちょっと驚きです。
ざっくり!現代のカナダの特徴
ようやく150歳の誕生日を迎えたカナダ。
そんなカナダの現在の特徴を簡単に3点挙げてみました。
- カナダには200を超える民族がいる!
- 毎年20万人以上の移民を受け入れ中!
- 近年はアジアからの移民が増加傾向!
私はトロントで暮らし始めて、毎日肌で感じるダイバーシティー(多様性)を楽しんでいます。右耳からイタリア語が聞こえてきたかと思えば、同時に左耳からは…なんだ?この言語は…?と、ちょっとよく分からない言語が聞こえてきてきたりと、あちこちで世界中の言語を耳にできるのは、本当に面白い体験です。人種の数だけ宗教も多様な中、宗教間の争い事が少ないのは、「みんな違って、みんな良い」という根本的な考えがカナダには存在しているからではないでしょうか。もちろん、差別がゼロという訳ではありませんが、カナダは世界的にみても「モザイク社会」(mosaic society)の良い例として、注目されているようです。
カナダ移民の割合!出身国別ランキングTOP10
200を超える民族が共存している現在のカナダ。それでは、カナダに移民している人たちの中で、どこの国籍が多いのでしょうか?
2015年のデータですが、出身国別TOP10をピックアップしてみました。
- フィリピン(約50,000人)
- インド(約40,000人)
- 中国(約20,000人)
- イラン(約11,600人)
- パキスタン(約11,300人)
- シリア(約10,000人)
- アメリカ(約7,500人)
- フランス(約5,800人)
- イギリス(約5,500人)
- ナイジェリア(約4,000人)
*Source: Government of Canada
中国人が1位かと思っていましたがフィリピン人でしたね!
フィリピンでは、小さい頃から学校で英語で全科目授業を受けるのが普通なので、みんな英語がペラペラ。だからカナダに来ても言葉の壁を感じることなく、スタートしやすいのかもしれません。確かに、私の仕事先にもフィリピン人は何人かいますし、最初のホストファミリーもフィリピン人でした!そうそう、そしてインド人と中国人も多いですね。
カナダに移民した日本人の割合
それでは、日本人はどれくらいの割合でカナダに移民しているのでしょうか。
下の表を見ると、毎年1,000人前後の日本人が移民していることが分かります。他の国と比べるとダントツ少ないです。
2015年にカナダ移民をした日本人はたったの995人!2006年と2015年を比べると、2006年の方が約200人も多かったみたいですね。
年々増えているのかと思いきや、そうでもないみたいです。ちなみに、カナダに最初に移民した日本人と言われているのは、「永野万蔵」さんという人。1877年、ブリティッシュ・コロンビア州に上陸したそうです。今から140年くらい前の話ですね。
年 | 移民人数 |
2006 | 1,212 |
2007 | 1,250 |
2008 | 1,284 |
2009 | 1,193 |
2010 | 1,167 |
2011 | 1,265 |
2012 | 1,210 |
2013 | 982 |
2014 | 1,127 |
2015 | 994 |
*Source: Government of Canada
ついでに、「移民」とはまた別のカテゴリーですが、毎年「ワーホリ」の制度を使ってカナダに入国する日本人は沢山います。現在のワーホリビザにおける定員は6,500人ですが、カナダは人気なのですぐ定員に達してしまいます。キャンセル待ちをしている人もいるほど。カナダのワーホリに関しては、条件さえ満たしていれば誰でも比較的ビザが取りやすいので、1年間の海外生活にとりあえずチャレンジしてみたい!という方には、ベストな制度だと思います。ワーホリは1年間、無制限で働けるビザなので、自分次第では、なんでもできます。カナダで働く経験を通して人脈を作り、そのままカナダ移民の道を考える人もいます。人生はどこで何が繋がるのか分からないので、面白いですよね。
まとめ
最後まで読んで頂いてありがとうございます!いかがでしたでしょうか?数値的に見ると、カナダの移民はフィリピン人が圧倒的に多かったのは、少し意外な結果でした。日本人は他国と比べるとまだまだマイノリティーな存在ですが、それでも毎年1000人近くはカナダに移民しています。これからも、カナダはどんどん移民を増やす方針なので、人生に「カナダ移民」という選択肢を入れてみてもいいかもしれませんね。いずれにせよ若きカナダのこれからの発展が楽しみです。